「TikTokを始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」
弊社のもとに相談に来る企業の中で、実は一番多いのが「まだアカウントすら作っていない」段階の方です。興味はあるけど動き出せない。そんな企業担当者の方に向けて、今回はアカウント開設から最初の投稿、そして30日間の運用イメージまでを一本にまとめました。
手順だけなら5分で終わります。でも「始めてからどうするか」が抜けていると、たいてい3ヶ月以内に更新が止まる。
弊社がこれまで見てきた何十ものアカウントの成功・失敗パターンをもとに、つまずきやすいポイントも正直にお伝えします。
企業がTikTokを2026年に始めるべき3つの理由

「うちの業種にTikTokは合わないんじゃないか」。この言葉、去年1年間で何十回聞いたかわかりません。正直に言うと、2〜3年前なら一理ありました。でも2026年の今、状況はまるで違います。
理由1:ユーザー層が「若者だけ」ではなくなった
TikTokの国内月間アクティブユーザーは2,800万人を超えています。注目すべきは年齢構成の変化です。30代以上のユーザー比率は約40%に達しており、購買力のある層がかなりのボリュームを占めるようになりました。
弊社が運用を支援しているアカウントでも、コメント欄の年齢層は明らかに広がっています。「50代です、参考になりました」というコメントが飲食系アカウントに付くのは、もう珍しくない光景です。
理由2:フォロワー0でも動画が届く仕組み
InstagramやYouTubeとの最大の違いがここです。TikTokのアルゴリズムは、フォロワー数ではなく動画の中身で配信先を決めます。つまり、今日アカウントを作ったばかりの企業でも、質の高い動画を出せば数万回再生される可能性がある。
実際、弊社が新規で立ち上げたあるアカウントでは、最初の投稿が開設3日目にして10万回再生を超えました。もちろん毎回そうなるわけではありませんが、「後発だから不利」という図式が成り立たないのがTikTokの大きな特徴です。
理由3:TikTok Shopで「集客→購買」も直結する時代
2025年後半から日本でもTikTok Shopが本格稼働し始めました。これは要するに、動画を見た人がアプリ内でそのまま商品を購入できる仕組みです。
これまでTikTokは「認知を広げるツール」という位置づけでしたが、ここにきて「売上に直結するツール」に変わりつつあります。
EC事業者はもちろん、店舗ビジネスでも予約や来店に繋げる導線が格段に作りやすくなっています。
ビジネスアカウントの開設手順【5ステップ】
アカウントの開設自体はとても簡単です。スマホ1台あれば、10分もかかりません。ただ、いくつか「企業で始めるなら気をつけたいポイント」があるので、そこも含めて解説します。
ステップ1:アプリをダウンロードして登録する
App StoreまたはGoogle Playから「TikTok」をダウンロードします。登録はメールアドレスがおすすめです。個人の電話番号で登録すると、担当者が変わったときに面倒なことになるので、会社の共有メールアドレスを使いましょう。
ユーザー名(@以降)は後から変更できますが、最初から英字で分かりやすいものにしておくのがベターです。会社名やブランド名をそのまま使うのが一般的です。
ステップ2:ビジネスアカウントに切り替える
プロフィール画面の右上メニュー →「設定とプライバシー」→「アカウント」→「ビジネスアカウントに切り替え」の順で進みます。
ビジネスアカウントにすると、分析機能(インサイト)が使えるようになります。投稿ごとの再生回数、視聴完了率、フォロワーの年齢・性別分布などが確認できるので、企業運用なら必須の設定です。
ステップ3:カテゴリを選択する
ビジネスアカウントの切替時に、業種カテゴリの選択画面が表示されます。これはTikTokのアルゴリズムが「どんなユーザーに動画を届けるか」を判断する材料の一つになるので、自社の業種に最も近いものを選んでください。
迷ったら「その他」を選んでも問題ありません。後から変更もできます。
ステップ4:プロフィールを設計する
ここが意外と重要です。プロフィールは150文字以内で書く必要があり、以下の3点を盛り込むのがおすすめです。
- 何をしている会社か(業種・サービス内容を端的に)
- フォローするメリット(どんな情報が得られるか)
- アクションの導線(「詳しくはリンクから」等)
プロフィール写真はロゴが無難ですが、代表者や担当者の顔写真のほうがフォロー率が高い傾向があります。弊社が運用を支援しているアカウントでも、人物写真に変えたらフォロー率が1.3倍になったケースがありました。
ステップ5:外部リンクとビジネス情報を設定する
ビジネスアカウントでは、プロフィールにWebサイトのURLを貼ることができます。問い合わせページや商品ページなど、最もコンバージョンに繋がるページのURLを設定しましょう。
ここまでで開設作業は完了。次が本番です。
【ここが本番】開設後30日間のロードマップ
正直に言うと、アカウントの作り方なんて検索すれば山ほど出てきます。でも「作った後の30日間をどう過ごすか」を具体的に書いている記事は、ほとんどありません。
ここからが、弊社の運用経験に基づいた実践的な内容です。
Day 1〜3:まず「見る側」に徹する
いきなり投稿を始める企業がいますが、おすすめしません。最初の3日間は、ひたすら同業他社や競合のアカウントを見てください。
チェックするポイントはこの3つです。
- 再生回数が多い動画はどんな内容か
- 動画の長さ(15秒?60秒?3分?)
- コメント欄でどんな反応が出ているか
これを5〜10アカウントぶん見るだけで、「自社がどんな動画を作ればいいか」の方向性がかなり見えてきます。
弊社では、新規アカウントの立ち上げ時に必ず「競合リサーチシート」を作成して、最低10アカウント分のデータを整理してから企画に入ります。
Week 1(4日目〜7日目):最初の1本を投稿する
最初の1週間で3本投稿を目指しましょう。ここで完璧を求めると手が止まります。大事なのは「出すこと」です。
撮影はスマホで十分です。この時点で照明やマイクにこだわる必要はありません。むしろ「素人感のあるリアルな映像」のほうがTikTokでは好まれる傾向にあります。
Week 2(8日目〜14日目):投稿を2本に増やし、反応を観察する
2週目は週2本を目標にします。
視聴者の反応を見ながら、「再生回数が伸びた動画の方向性」を掘り下げてみてください。ここで確認すべき数値は3つ。
- 視聴完了率:最後まで見られているか。40%以上あればかなり優秀
- プロフィール表示回数:動画からプロフィールに飛んでくれた人の数
- コメント・シェア数:反応が多い動画はアルゴリズムに評価されやすい
数字が悪くても気にしすぎないでください。最初の2週間は「アルゴリズムに自社アカウントの方向性を覚えてもらう期間」だと思ってください。
Week 3(15日目〜21日目):改善サイクルを回し始める
3週目からは、これまでの投稿データを見て改善を始めます。
弊社が重視しているのは「冒頭3秒の離脱率」です。TikTokでは最初の3秒で興味を引けないと、すぐにスワイプされてしまいます。冒頭3秒で離脱率が50%を超えている動画は、フックの作り方に問題がある可能性が高い。
改善策としてよく効くのは、以下の3パターンです。
- 冒頭にテロップで結論を出す(「〇〇って実は△△なんです」)
- 質問形式で始める(「〇〇で困っていませんか?」)
- 意外な映像やカットで始める(完成品→制作過程の順で見せる)
Week 4(22日目〜30日目):1ヶ月の振り返りと方針決定
30日経ったら、全体を振り返る時間を取りましょう。チェックすべき項目は以下の通りです。
- 投稿本数は目標に達したか
- 最も再生された動画の共通点は何か
- フォロワー数の推移(100人を超えていれば初月としては順調)
- 外部リンクのクリック数(問い合わせに繋がっているか)
この振り返りの結果を踏まえて、「このまま自社で続けるか」「外部のプロに相談するか」を判断しても遅くありません。
予算・体制別の始め方
「TikTokってお金かかるんでしょ?」と聞かれることも多いのですが、始めるだけならコストはほぼゼロです。
ただし、どのレベルを目指すかで必要な投資は変わってきます。
予算0円:スマホ1台で始める
社内の担当者がスマホ1台で撮影・編集・投稿するパターンです。編集アプリはTikTok内蔵のエディタだけでも十分ですし、CapCutを使えば少し凝った編集もできます。
注意点として、CapCutの商用利用に関する規約は時期によって変更があるため、利用前に最新の利用規約を確認しておいてください。
月に8〜12本の投稿を目指す場合、担当者の工数は週あたり5〜8時間程度が目安です。他の業務と兼務する場合は、投稿頻度を週2本に抑えるのも現実的な判断です。
予算月1万〜15万円:機材と編集にちょっと投資
三脚、リングライト、ピンマイクなどの基本機材を揃え、必要に応じて編集を外部に依頼するパターンです。機材費は初期投資として1〜3万円程度。編集だけ外注する場合は1本あたり5,000〜1万5,000円が相場です。
この規模だと、月12〜16本の投稿が現実的なラインになります。
予算月20万円〜:運用代行を使う
企画・撮影・編集・投稿・分析まで一貫して外部のプロに任せるパターンです。月額費用は20万〜50万円が相場で、投稿本数や対応範囲によって変わります。
「自社で回すリソースがない」「短期間で結果を出したい」という企業には、最初からプロに任せるのも合理的な選択肢です。
弊社でも、まずは外注で成功パターンを作り、その後に内製化を支援するケースが増えています。
運用代行の費用感についてもっと詳しく知りたい方は、TikTok運用代行の費用相場まとめの記事も参考にしてみてください。
企業がTikTok運用で失敗する5つのパターン
ここからは少し耳の痛い話をします。弊社にはTikTok運用の途中で行き詰まって相談に来る企業も多いのですが、失敗するパターンにはかなり共通点があります。
パターン1:宣伝動画ばかり投稿する
「せっかく動画を作るなら商品を紹介しないともったいない」。その気持ちはわかりますが、TikTokで宣伝色が強い動画は伸びません。ユーザーは広告を見にTikTokを開いているわけではないからです。
目安としては、投稿の8割は「見る人にとって役に立つ・面白い」コンテンツに、宣伝色のある投稿は2割以下に抑えるのがバランスとして良いです。
パターン2:完璧を求めすぎて投稿頻度が落ちる
1本の動画に丸1日かけて作り込む企業がいます。クオリティは大事ですが、TikTokでは量も重要です。週1本の高品質動画より、週3〜4本の「そこそこの品質」の動画のほうがアルゴリズム的には有利に働きます。
パターン3:数字を見ずに運用する
「とりあえず投稿していればそのうちバズるだろう」。残念ながら、その考えで成果が出ることはほぼありません。毎週、最低でも視聴完了率とプロフィール遷移率の2つは確認してください。
パターン4:担当者が1人で抱え込む
企画・撮影・編集・投稿・分析を1人でやり続けると、だいたい2〜3ヶ月で限界がきます。社内で2人以上のチームを組むか、一部を外注するか、持続可能な体制を最初に設計しておくことが大切です。
パターン5:3ヶ月で「効果がない」と判断してやめる
TikTokのアカウントが軌道に乗るまでには、最低でも3〜6ヶ月はかかるのが一般的です。1〜2ヶ月で「効果がない」と結論を出すのは早すぎます。
弊社が運用を支援したアカウントでも、最初の2ヶ月はほとんど反応がなかったのに、3ヶ月目にある動画が50万回再生を超えて一気にフォロワーが増えた、という事例があります。アルゴリズムがアカウントを「学習する」時間が必要なのです。
「やっぱり自社だけで回すのは大変かも」と感じた方は、まずは無料で相談してみるのも一つの手です。弊社では福岡・九州を中心に、御社の状況に合わせた運用プランをご提案しています。
👉 無料相談はこちら
最初の10本で作るべき動画テンプレート
「何を投稿すればいいかわからない」。これが、TikTokを始めた企業が最初にぶつかる壁です。
弊社の経験から、最初の10本で効果的な動画のテンプレートをまとめました。
| No. | 動画タイプ | 内容例 | 狙い |
|---|---|---|---|
| 1 | 自己紹介 | 会社・サービスの紹介(15〜30秒) | アカウントの方向性をアルゴリズムに伝える |
| 2 | 裏側公開 | オフィスツアー、作業風景 | 親近感の醸成 |
| 3 | 豆知識① | 業界の基本知識をわかりやすく解説 | 専門性のアピール |
| 4 | ビフォーアフター | 施術前後、制作過程→完成品 | 視覚的インパクト |
| 5 | よくある質問 | お客様からよく聞かれる質問に回答 | 検索ニーズの取り込み |
| 6 | 豆知識② | 意外と知られていない業界の裏話 | 保存・シェアの促進 |
| 7 | トレンド参加 | 流行りの音源やフォーマットに乗る | リーチ拡大 |
| 8 | 社員紹介 | スタッフの人柄が見えるカジュアルな動画 | 採用・ブランディング |
| 9 | お客様の声 | 感想・レビュー(許可を取って) | 信頼性の構築 |
| 10 | まとめ・ランキング | 「おすすめ3選」「TOP5」など | 視聴完了率UP |
10本を一気に作る必要はありません。
Week 1〜4の中で、順番に出していくイメージです。この10本を出し終わる頃には、「どんな動画がウケるか」の傾向が掴めてくるはずです。
内製?外注?判断のポイント
最後に、「自社でやるか、プロに任せるか」の判断基準を整理しておきます。
自社運用が向いている企業
- 担当者を最低1名アサインできる(週5〜8時間の工数確保)
- 社内に動画編集ができる人材がいる
- 試行錯誤しながらノウハウを蓄積したい
- 月額予算を抑えたい
外注・運用代行が向いている企業
- 社内リソースが限られている
- 短期間で一定の成果を出したい
- 動画制作の経験がまったくない
- SNS運用に関するノウハウがない
どちらか一方に決める必要もありません。「最初は外注で成功パターンを作り、ノウハウが溜まったら段階的に内製化する」というハイブリッド型のアプローチも、弊社では多くの企業様にご提案しています。
外注先の選び方について詳しく知りたい方は、TikTok運用代行会社の比較と選び方の記事で、チェックすべきポイントをまとめています。
また、福岡・九州エリアで運用代行を検討されている方は、TikTok運用代行を福岡で探すならの記事も参考にしてみてください。
まとめ:TikTokは「始め方」より「続け方」で差がつく
企業のTikTok運用は、始めること自体は簡単です。アカウント開設は10分、最初の投稿も1日あれば形になります。
でも本当に差がつくのは、そこから先。30日、60日、90日と継続できるかどうか。そして、数字を見ながら改善し続けられるかどうかです。
この記事で紹介した30日間ロードマップと10本のテンプレートを参考に、まずは最初の一歩を踏み出してみてください。動き出してみると、意外と「うちでもできるかも」と思える瞬間が来るはずです。
もし途中で「やっぱりプロの力を借りたい」と思ったら、SNS運用代行の選び方ガイドも用意していますので、そちらもご活用ください。

