弊社でも企業のYouTubeチャンネルの運用を手掛けたり、編集を手伝ったりしていることもあり、昨今「自社でもYouTubeを始めようと思うんですが…」という声をいただくことも増えました。
YouTubeはテレビに変わるメディアとして、今や人々の生活の中に溶け込んでいるので、企業のマーケティング活動の一環として活用することは大賛成です。
ですが、現実的な話をすると「ただ動画をアップすればいい」というものでもありません。
ということで今回は、企業がYouTubeをこれから始める際の6ステップについて解説します。
企業活動の中でYouTubeをこれから始めようと考えている方は参考にしてみてください。
企業がYouTubeを始める際の6ステップ
先に6ステップの順番だけ説明しておくと
1:ターゲットの明確化
2:企画の構成
3:撮影
4:編集
5:アップロード
6:計測、改善
この6つのステップを順番通りに踏むことが重要です。では、1から順に見ていきましょう。
1:ターゲットの明確化
まず、動画の撮影に取り掛かる前に誰のための動画なのかを明確にする必要があります。
ここが定まっていないと、自分よがりのただの自己満足コンテンツになってしまいがちです。
YouTubeはただ動画を置いておけば見られるものではありません。『誰に向けてのコンテンツなのか?』をまず初めに決める必要があります。
自社のお客さんに向けるコンテンツなのか。
沖縄県民に向けたコンテンツなのか。
自社のサービスに興味関心がある層へのコンテンツなのか。
それによって動画の企画などが大きく異なってきます。
例えば、弊社で運用を担当している沖縄発の企業『フトン巻きのジロー』様の動画は、『フラチャイズオーナーさん向け』というターゲティングで運用されています。
同じく制作をさせてもらっている『オリオンビール』様の場合は沖縄県民に広く届くようなコンテンツを出しています。
このように、まずは誰に向けた発信にするかでチャンネルの方向性などは大きく異なってきます。
2:企画の構成
ターゲットが決まれば、次に動画の企画を決める必要があります。
多くの方は撮影・編集ばかりに意識が行きがちですが、撮影や編集と同じくらいこの『企画』は大事になってきます。
むしろYouTubeにおいては撮影や編集よりも企画が大事だと言っても過言ではありません。
企画が面白い動画は、極論をいうとスマホでの簡単な撮影で無編集でも、企画だけで動画は視聴されます。
逆に、撮影や編集がどれだけプロクオリティだとしても、企画がつまらない動画を自分の貴重な時間を割いて見ようと思うでしょうか?
撮影や編集の観点に興味のある動画クリエイターとかではなければわざわざそんな動画を見ようとは思わないでしょう。
つまり、いきなり撮影に入るのではなくて、ターゲットにどんなコンテンツを届けるのかを最初にしっかりと定めておきましょう。
3:撮影
企画が定まれば、実際に撮影に取り掛かります。
撮影については別記事で詳細に詳しく書こうと思いますが、ここでは簡単に撮影の全体像を解説しておこうと思います。
まず機材についてですが、最低限必要なのはカメラです。
予算があればビデオカメラや一眼レフなどで撮るのもいいですが、手取り早く作りたいならiphoneなどでも十分です。
カメラに加えて揃えたいのはマイクです。
動画はどれだけ狙った音を拾っているかでかなり印象が変わります。せっかく企画が面白くて映像が綺麗でも、音声が聞き取りづらければ全てが台無しです。
室内で近い距離で撮影するならスマホ1台でカメラもマイクも必要なく撮ることも可能ですが、屋外となるとやはりマイクは欲しいところ。
マイクも、撮影するカメラや利用シーンによって異なってきますので、企画によってどういうマイクが必要なのかは変わってきます。
とはいえ、『とにかく撮ってみたい』という感じであればやはりスマホ1台で撮影してみましょう。
何本か撮ってるうちに「マイク(音声)にもこだわりたい」と思う時が必ず来るので、そのときに準備をするのもいいかもしれません。
ぶっちゃけ、動画の印象というのは編集のテクニックよりも撮影の素材によって決まる部分の方が大きいです。
ですので、撮影もやはりしっかりと準備をして撮影するこ越したことはありません。
4:編集
撮影した素材を使って、いよいよ動画を編集していきます。動画制作を料理に例えると、ここが調理の場面なので一番楽しい部分とも言えるでしょう。では、具体的に何を使って動画を編集すればいいのか?という話になると思います。
最低限必要なのは
・編集用途のPC
・編集ソフト
この2つです。
中にはスマホでやる人もいますが、今後も継続的に動画を出していくならクオリティ、効率のどちらの観点からもパソコンと編集ソフトはあったほうがいいでしょう。
PCに関しては専門的な話になるのでここでは割愛しますが、編集ソフトはこちらのどちらかをお勧めします。
・Premiere Pro
・Final Cut Pro
どちらも有料のソフトになりますが、今動画を編集しているほとんどのクリエイターはこの2つのうちのどちらかを使用しています。
有料ではありますが、ソフトの操作性や自由度、また編集時のやり方を学べるチュートリアル動画などの充実度を加味すると投資する価値は十分にあります。
「Premiere Pro」ならサブスクモデルで月額2000円程度で使うことができるので、まずはこれで試して見ると言うのもアリでしょう。
5:アップロード
編集ソフトで作成した動画を、いよいよYouTubeにアップロードしていきます。
YouTubeチャンネルの開設方法などはGoogleで検索すれば無数に出てくるので、そちらを参考にしてください。
動画をアップロードする際、マーケティング的に大事になってくるのは次の部分です。
・公開時間
・タイトル
・サムネイル画像
・概要欄
・タグ
これらの部分をしっかりと考えて設計するかどうかでチャンネル登録の伸び率は大きく変わってきます。
しかし今回の記事は「これから始める方むけ」ですので、最初はそこまで意識する必要はないと思います。
最初からここまで意識しているとハードルを高く感じて手をつけずらくなってしまいます。
まず何よりも動画を作ってアップしてみるということが大事だと思うので、最初はここまで意識してなくても大丈夫です。
この辺の詳しい部分に関しても別記事で解説して行きます。
6:計測・改善
1〜5までの手順で一通り動画をアップすることができました。しかし、勘違いしてはいけないのは『動画をアップすることが目的ではない』ということ。
あくまで会社のマーケティングやブランディングなど、何かしたらの目的があるはずです。
その目的を達成するためには、動画の閲覧数や滞在時間、流入源などのデータを収集して改善する必要があります。
このデータの収集と改善については会社経営と同じなのであえて必要性をここで説く必要もないでしょう。
YouTubeの良さは、こういった数値を1の単位まで詳しく解析してみることができる点です。
たとえばテレビCMに広告予算を投下しても、どれだけの人数がどれくらいの時間視聴したか、などのデータをとることはできません。
しかしYouTubeはこれらの数値を詳細に把握することができるので、ここはしっかりと把握しておきましょう。
チャンネルが伸びるかどうかは、ここのデータの解析、改善がどれだけできるかにかかってると言えるでしょう。
まずはYouTubeにアップしてみる
とにかくYouTubeは実際に動画を出してみて計測し、改善を重ねることが一番の近道だと言えます。
走りながら企画を考え、方向性を変えていく。そして視聴者の反応を見ながらチャンネルのコンセプトを固めていく。
今や芸能人も多くYouTubeに参戦しているので、視聴者の奪い合いが起こっています。
とはいえ、専門性をもった企業にしか作れない動画、チャンネルというものを必ず作ることはできますので、まずはターゲットと企画を考えるところから初めてみてはいかがでしょうか?
YouTubeに関する相談・質問を受け付けてます
弊社ではYouTubeの運用や編集などを請け負っております。
ただ編集するだけではなく、企画の段階から一緒になってチャンネルの運用を行っております。
詳しくはお問い合わせフォームからお問い合わせください。
もしくは僕(伊東)のSNSからDMなどで連絡をいただければ、個別で対応させていただきます。(その際はHPから来ました、と一言入れておいてください)